3Nov
目次
和室をスチームで丸洗い
和室の壁がなんだか汚れている。
赤茶けたシミみたいな痕があって、何となく気持ちが悪いので、何とかしようと思い、スチームクリーナーを使うことにしました。
これで壁の掃除ができるのか。ついでに、和室の掃除が楽にできるかどうかを検証します。
私はスチームファーストという製品を使っているのですが、これを和室の掃除にどれほど使えるのか、またどんな風に不便なのかについて、レビューしていきたいと思います。
結論から言えば、壁の汚れを取るのには大変重宝しました。
畳の掃除は、狭い和室でしたので雑巾がけに比べて便利だ、ぜひスチームクリーナーを使うべきだとは思いませんでしたが、他のフロアも掃除する場合や、今回のように壁も掃除したいという場合は便利だなと思いました。
和室が多いお宅、和室を広く設えているお宅、特に壁がなんでだか汚れてるんだというお宅では大変役に立つと思いますので、和室の掃除が大変だという方はこのレビューをご覧になった後で、検討してみてはいかがでしょうか。
スチームファーストで畳のお掃除!
それでは、壁の掃除の前に畳の掃除をしたので、まずはスチームファーストでの畳の掃除について簡単にレビューしたいと思います。
「畳の部屋」
畳掃除の何が大変って、一枚ずつ目に沿って、丁寧に磨かなければならないことですよね。
畳には縁がありますので、床の拭き掃除のように、勢いでまっすぐ端から端までという風にはなかなかいきません。
掃除のときにまで畳の縁を踏んではいけないなんてことを気にする必要はないかもしれませんが、畳のケアのための掃除ですから、丁寧に扱いたいところ。
丁寧に扱わなければなりませんから、手で掃除する場合、雑巾は固く絞って使う必要があります。畳が濡れすぎるといやですからね。
スチームファーストは高温の蒸気が出ますので、噴出した瞬間に汚れと共に蒸発します。
モップヘッドというパーツに、このマイクロファイバーパッドを組み合わせて使います。
↑「使用前のマイクロファイバーパッド」
以前に使用済みなので多少汚れていますが、これで畳を掃除していきます。
スチームを当てた個所はほんのり暖かくなり、湿り気はほとんどありません。
イグサの匂いが立ち昇り、サッパリしたような感覚がありますから、雑巾をいちいち固く絞って膝をついて掃除することを考えれば、随分と楽に感じます。
狭い和室なので私はあまり実感がありませんでしたが、広い和室をお持ちのお宅なら掃除にかかる時間、そして労力に大きな違いを感じることでしょう。
「掃除の様子」
使用後のマイクロファイバーパッドはこんな感じになりました。ずいぶん汚れが取れたという実感があります。
「使用後のマイクロファイバーパッド」
スチームクリーナーで畳の掃除をするときに注意が必要なのは、しっかり高温のスチームが出る製品を使用することです。
高温のスチームでなければ蒸発し切らず、畳を必要以上に濡らしてしまう可能性があるからです。
一般的にしっかり高温のスチームを噴出すると言われるのは、ボイラー式のスチームクリーナーです。
他にもパネル式や加圧噴射式と言った種類があるのですが、それぞれお水の過熱方法が違い、これらの場合、噴射直後に蒸発するほどの高温を維持できない場合があります。
また、スチームクリーナーの形状にも注意が必要。
畳を掃除しようとするときにハンディタイプを選ぶ方はいないと思いますが、モップタイプのクリーナーを選ぶ方は多いのではないでしょうか。
モップタイプのスチームクリーナーは確かに床をスチーム洗浄する際に便利な形状をしていますが、水を入れたタンクごと動かす必要があるのなら重さが気になりますし、重さが気にならない程度のタンク容量では肝心の「広い和室」につかうのは困難です。
また、後ほどレビューしますが、壁の掃除もしてみたいなと考えている方は、総合的に考えて、キャニスター式のスチームクリーナーを使うのがおすすめ。
キャニスター式というのは、掃除機のように大きな本体があり、そこからホースが伸びている形状です。
一般的にタンクの容量が大きく(スチーム噴射時間が長い)、タンクが独立しているので手元が軽いという特徴を持っていて、かさばるという欠点はありますが、広い範囲を掃除する際には便利な形です。
スチームファーストはキャニスター式で、かつボイラー式のクリーナーですので、用途を広く想定することができるのです。
出始めと出終わりの水の滴りに注意
スチームクリーナーで畳掃除をするのは楽だと思います。
掃除機をかけるような感覚で畳の拭き掃除ができるので、何度も言うようですが、ある程度の広さからはスチームクリーナーの方が楽、と感じるでしょう。
それほど広くない、例えば8畳間をスチームクリーナーで掃除しようと思えば、クリーナーを準備して、片づけてという手間を考えると、手拭きとそれほど変わらないと思います。
また、しっかり高温のスチームが出るクリーナーであれば畳を必要以上に濡らすことがなくさっぱりするとお伝えしましたが、少なくともスチームファーストの場合、スチームの出始めと、出終わりでは水が滴ります。
雑巾などを用意して、噴射ボタンを押す前にあてがえば問題ありませんが、せっかく良いスチーム具合で畳掃除ができていたのに、終わり頃に水がしたたって畳が濡れてしまうとすこしがっかりします。
結局その部分は雑巾などで拭くことになりますからね。
この点を考えても、スチームクリーナーで畳掃除をするかどうかは、和室の広さを基準に考えることがおすすめです。
一間程度であり、他に掃除をする個所がないのであれば、手で拭いた方が早いでしょう。
面積の大きさで変わるスチームクリーナーの便利さ
スチームクリーナーで和室の畳掃除をしようと考えるとき、広さを基準にすることがおすすめです。
個人的な感覚で言えば、8畳間程度であれば手で掃除した方が早そう。
おそらく何畳かに関わらず、一間の畳掃除をするためにスチームクリーナーを引っ張り出すのは少々面倒に感じる人が多いだろう、と思います。
しかし、二間以上ある場合、他のフロアも床掃除をする場合は、スチームクリーナーを使うと随分労力が減るでしょうし、時間の短縮にもなると思います。
拭き掃除をする場合、たいていは他のフロアもまとめて掃除したくなるだろうことを考えるとスチームクリーナーはおすすめなのですが、その有用性は掃除面積の大きさによって大きく変わるということを確認した上での購入をおすすめします。
スチームクリーナーの殺菌効果についてどう思う
スチームクリーナーは広い範囲を掃除するのであればとても便利。
狭い範囲を掃除しようとすると、準備やお片付けの面倒の方が大きくなる、と個人的には思います。
しかし、スチームクリーナーには「殺菌」という利点があると聞きますよね。
高温の蒸気で汚れを浮かせながら、心なしか殺菌効果も期待しながら、さっぱりと畳掃除をすることができます。
実際、一般家庭で掃除をするレベルでは、スチームを当てた部分の殺菌効果を確認することなんてできません。
熱い蒸気が出るので、何となく殺菌できているような気もしますが、除菌効果を謳う消臭・殺菌スプレーが市販されているのに、わざわざスチームクリーナーの蒸気に頼る必要があるだろうか?とも思います。
よって、例えば匂いをつけたくない畳を掃除する上で、もし本当に殺菌効果があるのなら、スチームクリーナーは便利。
壁の掃除ができるのは助かった!
スチームクリーナーの使い勝手は、面積の大きさに影響されると思います。
床面積もそうですが、例えば壁を含めた範囲を考えるとどうでしょう。
壁、窓といった個所にも、スチームクリーナーは大活躍するのです。
この点を考えても、スチームファーストのように、汎用性が高いキャニスター式のスチームクリーナーがおすすめ。
今回のメインである、和室の壁を掃除するにあたっても、スチームファーストが使えました。
和室の壁を掃除するなんてことはあまりないかもしれませんが、みなさんの和室の壁には汚れがついていないでしょうか。
我が家の壁にはこのような汚れが。
「壁A 掃除前」
「壁B 掃除前」
「壁C 掃除前」
これは何なんでしょうね。カビか何かだと思うのですが。
部屋の隅、もともと箪笥などの影になっていたところについていた汚れなのですが、なんだか気持ち悪いので掃除したいものです。
しかし、このような壁材の場合、掃除をするのは大変です。こするわけにもいかない、洗剤を使うわけにもいかない。
ところが、試しにスチームクリーナーを使うと完璧にというわけではないですがけっこうキレイに取ることができました。
このようなアタッチメントをつけて、優しくとんとんと叩きます。
擦ってしまうとこのように壁材がぽろぽろとはがれてしまうので、優しく当てるだけ。
「三角ノズル用カバー」
最終的にはこんな風になりました。
使用前のパットを撮るのを忘れてしまったのですが、壁に当てるとこのようになりました。
「使用後のカバー汚れ」
壁はこのようになりました。
「壁A 掃除後」
よく見ると、壁材がぽろぽろと剥がれてしまっています。
少しでも擦るとはがれおちてしまうので、雑巾などで掃除するのは難しいですね。
スチームファーストでもついこすってしまいましたが、蒸気の力で随分落ちるので、優しく当てるだけでオーケーでした。
「壁B 掃除後」
こちらも壁はある程度キレイになっていますが、スイッチを切った際にまとまった水が滴って畳にこぼれてしまいました。ちょっとがっかりする瞬間です。
「壁C 掃除後」
このあたりでスチームが切れてしまったので、少々汚れが残ってしまいましたが、かなり薄くなりました。
壁(未知の素材)の掃除は慎重に!
壁にスチームを使用する際の注意点としては、もしかしたらスチームの熱で壁材がよれてしまったり、ノリがはがれやすくなってしまったりするかもしれないということ。
また、今回の壁の汚れ(おそらくカビ)にはスチームクリーナーが効果的でしたが、どんな汚れ、どんな素材にも使えるかと言えば、分かりません。
スチームファーストではすぐに蒸発するので、壁がよれることはなさそうでしたが、それでもスチームを当てつつければどうなるのか分からないのと、壁材の種類によっては熱に弱いものもあるかもしれません。
壁の掃除をするときは、できるだけ慎重に、狭い範囲で試してから行うことが絶対に必要です。
まとめ
今回は壁の掃除をしたくてスチームファーストを引っ張りだしてきたのですが、ついでにと思い畳掃除をすると意外に汚れが取れてびっくりしました。
取れた汚れが目に見えるので、サッパリした気持ちになります。
また、高温のスチームで掃除をするので、畳をよく乾かさなければならないといった必要も感じませんでした。
今回のお掃除のメインだった壁については、おそらくカビの汚れでしたが、スチームファーストを使って良かったと思いました。
やはりどんな壁材のどんな汚れにも使えるかと聞かれると分かりませんが、似たような汚れでお悩みの方は、試してみる価値ありだと思います。